インターネットを使っている人でGoogleを知らない人はいないでしょう。かつて検索エンジンは乱立していましたが、今ではGoogleとYahoo、Bingぐらいに少数が生き残っているだけになっています。Yahooは長らくトップのポータルサイトとして存在感を出してましたが、一時期より検索エンジンをGoogleから借りている形になったため、Yahoo検索はGoogle検索と変わらないのです。Yahooのニュース記事や天気予報まであるポータル感とGoogleのシンプルな感じは非常に対照的ですが、圧倒的に片方が強いとは想像しにくいところでしょう。
根っ子を押さえるという考え方ですが、検索エンジンを押さえてしまえば情報という物は独占出来てしまいます。インターネットはURLという番地で直接入力すれば辿り付けるのですが、今それをいちいちやっている人は居ないでしょう。検索すればほぼ上位に表示してくれるため、そんな事をする必要がないのです。特に企業の公式サイトなどがどれだけ公式なのかの判断に優れており、基本的に企業名を入れれば一位に表示してくれます。かつてテレビCMでURLを書いていた事もありましたが、今では名前で検索すればいいのでそういうものはなくなりました。
そして、そうなって来るとここが簡単に商売に結び付きます。検索結果の上位表示部分に広告を付けてしまい、検索ワードと関連付けて企業などに売るのです。こういった広告を見たことのある人は多いと思いますが、あれはしっかりと商売として売っている場所になっています。同時にウェブページの各所に埋め込まれている広告も多くがGoogleが担当しており、全て広告を出した人の収入に繋がっていますが、その手数料を徴収して儲けているのです。
アドセンスと呼ばれる広告の形は、見た人が閲覧したページに対応した広告を表示してくれるため、ブログなどの運営者がいちいち貼り付ける必要がありません。つまり見る人によって別々の広告が表示されているのです。少し前にファッション関連のページを見ていたとしたら洋服の広告が表示されますし、カー用品を見ていたらその関連の広告が表示されるのです。あまり他人に見られたくないページを会社のパソコンなどで見ていたとしたら、いきなりアドセンスで関連広告が表示されたりするので注意が必要でした。
そう考えてみるとネット上のあらゆるところにあるアドセンス広告が全て一社の収入に直結しているのです。あれだけ巨大企業になるのもうかがえる話ですが、しかしインターネット黎明期からずっと検索をやってきた積み重ねがあるのでしょう。同時に他の検索エンジンがかなり弱かった、あるいは企業努力が足りなかったのも理由かもしれません。exciteやinfoseekなど、なくなった訳ではないですが、今ではマイナーなポータルサイトとして細々と運営されています。何かを調べたくてそれらの検索エンジンを使う人もいないでしょう。
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