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遅延読み込み(Lazy Loading)のSEO注意点と正しい実装

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遅延読み込み(Lazy Loading)のSEO注意点と正しい実装

遅延読み込み(Lazy Loading)の基本概念

遅延読み込み(Lazy Loading)は、ページの初回表示時に画面外(ビューポート外)のリソースの読み込みを遅延させ、ユーザーがスクロールして該当要素が表示領域に近づいたときに初めて読み込みを開始する技術です。主に画像、動画、iframeなどのリソースに適用され、ページの初回表示速度を改善する効果があります。

適切に実装された遅延読み込みは、初回ページ読み込みのデータ量を大幅に削減し、LCPの改善とページのインタラクティブ性向上に貢献します。しかし、実装方法を誤るとSEO上の深刻な問題を引き起こす可能性があるため、正しい知識に基づいた実装が不可欠です。

ネイティブLazy Loadingの活用

現在の主要ブラウザは、HTMLのloading="lazy"属性によるネイティブ遅延読み込みをサポートしています。JavaScript ライブラリを使わずに、HTML属性を追加するだけで遅延読み込みを実装できるため、最もシンプルで推奨される方法です。

画像への適用

  • loading="lazy":ビューポート外の画像の読み込みを遅延させる。ファーストビュー外の画像に使用する
  • loading="eager":即座に読み込みを開始する。デフォルトの動作であり、ファーストビュー内の重要な画像に明示的に指定する

iframeへの適用

YouTube動画やGoogleマップなどのiframeにもloading="lazy"を適用できます。iframeは通常、大量のリソースを読み込むため、遅延読み込みの効果が大きいリソースタイプです。

SEO上の注意点と落とし穴

ファーストビュー画像への適用は厳禁

最も重要な注意点は、ファーストビュー(Above the Fold)内の画像にloading="lazy"を適用してはならないということです。ファーストビュー内の画像、特にLCP要素となる画像に遅延読み込みを設定すると、LCPのスコアが大幅に悪化します。

  1. ヒーロー画像やメインビジュアルにはloading="eager"を明示的に設定する
  2. LCP画像にはfetchpriority="high"を追加してリソースの優先度を上げる
  3. ファーストビューに表示される可能性がある画像(デバイスによりファーストビューに入る場合)も遅延読み込みの対象外とする

Googlebotによるコンテンツ認識の問題

JavaScriptベースの遅延読み込みライブラリを使用する場合、Googlebotがコンテンツを正しく認識できない可能性があります。特に注意が必要なケースを列挙します。

  • src属性の代わりにdata-src属性を使用するパターン:Googlebotはsrc属性を参照するため、data-srcにのみURLを設定した画像は認識されない可能性がある
  • Intersection Observer未対応の古い実装:スクロールイベントベースの遅延読み込みは、Googlebotのレンダリングで正しく動作しない場合がある
  • 無限スクロールとの組み合わせ:遅延読み込みと無限スクロールを組み合わせた場合、Googlebotがページ下部のコンテンツをクロールできない可能性がある

正しい実装のベストプラクティス

推奨実装パターン

SEOリスクを最小化しつつ遅延読み込みの効果を得るための推奨実装パターンを紹介します。

  1. ネイティブLazy Loadingの優先使用:JavaScript ライブラリよりもネイティブのloading="lazy"属性を優先する。ブラウザが最適なタイミングを判断してくれる
  2. noscript フォールバック:JavaScriptが無効な環境向けにnoscriptタグ内にフォールバック画像を配置する
  3. width/height属性の必須指定:遅延読み込みする画像にはwidth/height属性またはCSSのaspect-ratioを必ず指定し、CLSを防止する
  4. 適切な閾値の設定:遅延読み込みの開始タイミングは、画像がビューポートに入る少し前(ブラウザデフォルト)とし、ユーザーがスクロールした際に画像が表示されるまでの遅延を感じさせない

パフォーマンス効果の測定

遅延読み込みの効果を正確に測定するために、導入前後でのパフォーマンス比較を行います。Chrome DevToolsのNetworkタブで初回読み込みのリクエスト数とデータ転送量の変化を確認し、Lighthouseレポートでパフォーマンススコアの改善を検証します。また、Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートで実ユーザーデータ(Field Data)の改善を定期的に監視し、遅延読み込みの導入がSEOパフォーマンスにポジティブな影響を与えていることを確認しましょう。

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